[81] なんのことはない |
| 投稿者:MR2 |
投稿日:2000/11/14(Tue) 23:35:48 | |
NHKでやってたマツダのロータリーエンジンの物語をやってみれば。 最後はルマンの優勝で感動のエンディングさ
アオキ印 > それはNHKにまかせましょう。(笑) 日本チームが優勝するところを見せても、受けるのは日本でだけだし。 (2000/11/16(Thu) 09:58:32) |
ふじき78 > 一生懸命にやっている人を描く事に人種の違いはない(と信じたい)。 ただ、テレビでやった企画の後追いをするなら、元の企画を追いぬけない事には意味がない。NHKの「プロジェクトX」は良質なドキュメンタリーで、あの構成力を抜くのは難しいかもしれない。いっそ「プロジェクトX」の映画拡大版を狙うのが筋か?(でも、それはビデオ向けの企画だなあ) (2000/11/16(Thu) 12:47:09) |
アオキ印 > 「一生懸命にやっている人を描く事に人種の違いはない」。これをもっとも認めないのが日本人なのでは? それはともかく。ふじきさんはことさら「変り者」を嫌悪なさいますが、その点についてだけは心配御無用。 日本人と異なるアメリカ人は、「変り者」の価値を認めてくれる国民ですから。ただ、自分らに敵対し、脅威となるような「変り者」だけは受け付けません。 不幸にも日本は、アメリカ人の間で、そういう種類の「変り者」としてまかり通っております。とりわけ、自動車産業競争における日本は。 そうした日本を描いて、アメリカをメインとする海外市場で見せようとすること。 この企画の根本的な弱点がおわかりいただけましたか? (2000/11/17(Fri) 12:52:13) |
ふじき78 > いや、誤解のない様に言っておきますが、基本的に変わり者は好きよお。但し、興行的に成立を許さない変わり者は抜かして考えるってセオリーに立ってるだけです(例えば久世光彦なホームドラマにピンク映画の純粋な変質者を起用するのは避けるべきでしょ)。 ちなみに、NHK放映の「プロジェクトX」は毎回、自動車産業だけを取り上げている訳ではないので、色々と選択肢はある筈です。 (2000/11/17(Fri) 15:45:48) |
アオキ印 > 同じ「プロジェクトX」なら、むしろマッカーサー占領下の日本を描いた回のほうが。 天皇の上に君臨した最高統治者にすら矯正できなかった日本人の本性とは何なのか? いずれにせよ、受けは悪そうだな(笑)。 (2000/11/17(Fri) 20:03:03) |
ふじき78 > 惜しむらくも「プロジェクトx」のその回は見ていません。基本的に技術立国日本の隠れた英雄を語る番組なので、海外に持っていけば鷹派的に見られてしまうかもしれません。それでも「日本人が・・・」という面を前面に押し出さなければ通る企画だと思うのですが・・・日本人が頑張る映画ってダメなのか? じゃ「裸の大将」か「無能の人」しかアメリカには持っていけないのかなあ。 アカデミー短編賞を取った「ビザと美徳」だって見方を変えれば経済い敵国の日本人を賛美する映画で、アメリカじゃダメになるじゃないですか(映画その物はつまらなくってアカデミーの選考もよく分らん) (2000/11/17(Fri) 23:20:17) |
アオキ印 > 「ビザと美徳」は、ひとりの日本人が、ナチスの同盟国ニッポンの外交官であるにもかかわらず、身を挺してユダヤ難民を救う物語。 ロータリーエンジンのほうは、日本人チームが外国勢を圧倒する物語。 そこの違いなんです。 (2000/11/18(Sat) 00:08:30) |
ふじき78 > あくまで「見方を変えれば」です。見方を変えなければ、その通り。セブンイレブンの回なんかアメリカの本家を救済する話だから「ビザと美徳」的と言えるかもしれません。 日本人留学生射殺事件の裁判過程をとらえた秀作ドキュメンタリー「世界に轟いた銃声」がアメリカで公開の目処が立たない事を考えると、要はアメリカ人の口に合う甘い飴じゃないと受け入れられないという事ではないでしょうか。そこまで迎合して作ってもしょうがない気がするなあ。おべっか使うために映画作る訳じゃないから。 (2000/11/21(Tue) 08:49:04) |
アオキ印 > アメリカ人の口に合う甘い飴じゃないと受け入れられない? そんなことはないでしょう。赤狩りや日系人収容にまつわる題材も、ハリウッドで映画になっていますから。 ただ、アメリカの自浄力は、つねに日本からの対米告発を先取りしていました。 こうした国に向けて、「自国の非を認めずに他国の非を暴く」ことを主題とした「人間の証明」みたいなものを売りこんでも、まるで無意味だとは思いませんか?
それは、ともかく。 「世界で通用する日本映画」を可能ならしめるため強調しておきたいのは、日本的なナショナリズムを前面に出さないこと、日本人しか楽しめない映画にしないこと、以上の二点です。 しかるに、この国の過去の歴史を描いた映画やテレビ・ドラマを見るたびに、ドイツ映画のようにもっと神経を使え、と叫びたくなる場面があまりにも多いのです。
議論がずいぶん飛躍しましたね。ぼくがこのロータリーエンジンの話に乗り気になれないのは、「そもそもの著作権がNHKにあって、われわれには騒ぐだけで手出しができないから(でしょう?)」だったんですが。 (2000/11/22(Wed) 20:58:56) |
ふじき78 > 自分の事を「バカ」という人間でも、他人から「バカ」と言われたら怒るじゃないですか。赤狩りや日系人収容所問題は、自分から言ってるからOKなんです。それと、エノラ・ゲイの原爆投下を未だに「正義」と主張する国民だから、ハリウッド・ゴジラなんかフランスの核で被爆させたじゃないですか。 「日本的なナショナリズムを前面に押し出さない」というのはなるほど納得です。 ロータリーエンジンの話はドキュメンタリーで原素材がある訳だから著作権というのは当てはまらないのでは。NHKも個人の体験に対して封印はできないでしょ。 (2000/11/23(Thu) 12:35:29) |
のぶなが > これは正直話題として恐いです。が、 ナショナリズム、つまり愛国心というのは、とても重要ですよ。 いえ、愛国心に限らず何かを守りたいという感情は作品に必要不可欠です。 これを隠しては、作品など成り立たないと思います。 なにかしら強い感情や思いがあり、守りたいものがあり、それを命懸けで守る。 自分さえよければという主人公に心を動かされる観客などいません。これは世界共通だと思います。 国の為にしろ、恋人の為にしろ、家族の為にしろ… 果てしない死の恐怖と戦いながら自分以外のものに命をかけるその切なさ、苦しさ、そして美しさ… ここに人は心揺さぶられ涙する… ロマンチストだと思われるかもしれませんがニヒリズムでは映画は出来ません。 それに相対的に見ていると、アメリカ映画とかで、ばしばし自国の為とか、俳優さん言ってますよ。 でもその言葉が妙にばしっとキマってるのもいい感じです。 日本も、もっと言わせてみればばしっとかっこよくなるんじゃないんですか? セリフは、カッコよさが命です。わはははは! 「おれは国のために戦う!」うーん、かっこいいじゃないっすか! (2000/11/25(Sat) 09:32:21) |
ふじき78 > できれば「他国に脅威を与えない愛国心」がいいですね。 ちょっと疑問があるので聞いてください。マツダの話を日本の企業である事を伏せ、キャストに全てアングロサクソンを使ってヨーロッパの小国の倒産寸前の自動車屋の話として描いたら、この映画はアメリカを初めとする西洋諸国に売れる物語になるという事でしょうか? (2000/11/25(Sat) 12:15:23) |
アオキ印 > 実は、そうしてやってみても、「アメリカ人をいい役」でからませるようにしないと、ハリウッドの映画会社は魅力を感じてくれないと思います。「グラン・プリ」がそうだったでしょう? 「大脱走」もそうだったでしょう? (2000/11/25(Sat) 12:22:15) |
ふじき78 > もう一つ質問させてください。 このサイトでいう「世界に売れる映画」というのはハリウッド式の大作主義を日本で導入し、アメリカを始めとする西洋諸国に売ることを指しているのですか? 私は日本独自の映画を作って、現在インド映画やイラン映画が日本で定期的に公開されるようになったように、じわじわ世界に浸透していくという方向でもいいのでは、という考え方なのですが(どちらの考え方を取るかによって180度映画の方向が変わりそう) (2000/11/25(Sat) 13:20:52) |
アオキ印 > どちらでもありません。 どちらのやり方でも失敗しているではないですか。 当サイトがめざすのは、日本映画の味付けのより観客好みの方向への改善です。 それは、どの国の観客も美味しいと感じる「美味しい映画」さえ出せば、どの国からも求められて当然、というごく常識的な認識にもとづく商売のやり方を提唱すること。 (ここで言う観客とは世界の観客です。とはいえ、日本の観客を度外視するわけではありません。日本の観客も世界の観客の中で大きな部分を占めていますから。ただ、「日本でしか受けない」ものには絶対にしない)
世界で受け入れられる味付けとは? アメリカ人好みの味付けではない。 日本古来からの伝統的味わいでもない。 さらには世界各地の調味料を混ぜ合わせ、各国民が赦容する近似値を割り出したものとも違う。 人類です。人類の本性に合わせた娯楽性、人類の本性が求める味をもった映画を、日本映画界に許される製作条件のうちに作り続けていくこと。 これ以外に、日本映画を世界の大衆に受け入れてもらう方法はないと結論していますが、いかがなものでしょうか? (2000/11/26(Sun) 04:01:53) |
ふじき78 > 自分で書いておきながら曖昧な表現になってしまって申し訳ないのですが、大事な事なのでもう一つ。アオキ印さんが否定されている、私の文中の「日本独自の映画」というのはどのような映画の事を想定されているのですか?(できれば2.3本例示してください) (2000/11/26(Sun) 17:14:15) |
アオキ印 > おっしゃりたいことはわかります。 しかし、映画祭で批評家に好評だった少数の日本映画が各国のアート・シアターでかけられる事実を持ち出し、「世界で売れている」というのは言葉のあやでしかありません。 ふじきさんは「じわじわと浸透させていくべき」と言いますが、そうした状況は、「日本映画ってつまんない」という印象を、世界の大衆にじわじわと浸透させていくだけのことでしょう。 (2000/11/27(Mon) 05:51:59) |
ふじき78 > 大体分かりました。カンヌ映画祭よりはベルリン映画祭、大賞よりは観客賞という見地(いや、別に賞にこだわっている訳ではなく、比喩として)にこのサイトは立ちたいのですね。多少、混乱したのは「ハリウッドに売る」「アメリカ市場を無視する事は出来ない」などの意見が以前散見されたので、何がなんでもアメリカ寄り大作至上主義なのかな、と思っていましたので。 私個人「日本独自の映画」という表現を使った時、黒沢や溝口を何となく思い浮かべてました。日本映画の黄金時代、海外に持ち出された映画は、質も高く、賞も取り、日本映画の評判を高くし、底上げをしていたと思います(実際に稼いでいたかどうかは知りませんが)。そういう秀作娯楽作を作り続ける事で、日本映画の評判を高めるのが理想だなあというのが私の本意です。そういった意味では日本におけるイラン映画のような興行展開が外国で邦画に対して行なえればいいのになあと思っています。 あと、「日本独自の映画」という表現を書いている時、同時にボンヤリと思い浮かべていたのが、伊丹十三を始めとする情報カタログ映画です。ああいう映画は、外国で類を見ないし、情報だらけの日本人が作るのに最適な映画だと思っています。 (2000/11/27(Mon) 18:33:15) |
ふじき78 > 肝心な元々の話題への回帰を書き忘れてしまいました。 えーと、ルマンを戦ったマツダの男たちは、結果として「日本車」を背負って捕らえられるかもしれませんが、実は国の為に戦った訳でも、他国を追い負かす為に戦った訳でもありません。自分たちの生活の為、そして自分たちの信じてきた物を失わない為の必至の防戦、だったのだと思います。これは、どこの国のどんな人でも共感できる意地と熱意の物語だと私は思います。 仮にそれが「日本人が金にあかせてアメ車打ち破った不快な映画」という風にしか世界市場で捕らえられないなら、それは作品として失敗なのだろうし、宣伝として失敗なのだと思います。その両方が満たされていて、なおかつ外国人が見てくれないのなら、「得体の知れないニヤニヤ笑いのエローモンキーの映画なんて誰も見たがんねーんだぜ」という非常に悲しい結論になってしまうじゃないですか。ああ、支離滅裂になってきた。 まあ、誤解を招きそうな土俵でわざわざ戦う事もないという正論もあるにはあるのですが。 (2000/11/27(Mon) 18:50:58) |
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