53.悲観しなくてもいいんでないかと
投稿者:まくわうり - 2000年 09月 05日 08時 24分 23秒
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「国際商品」ということですが、対アメリカ的発想ではないでしょうか?
例えばフランス映画に目を向けると
ベッソンのような人こそアメリカで成功していますが
フランス本国でさえも興行収入の上位はハリウッドばかりだそうです。
難解といわれるゴダールはおろか
ルコントでさえハリウッド映画に興行収入面では負けるのです。
海を渡った人に目を向けても
古くはジャン・ルノワールこそ成功していますが
総じて英語以外の映画がアメリカで成功した例はそうそうありません。
日本映画ですが
黒澤の作品はハリウッド受けはいいようです。
しかし、ヨーロッパの監督達は小津だし、溝口健二でしょう。
ゴダールの「映画史」においても溝口の「雨月物語」の引用が見られました。
作品としての質は
恐らく今後、資金源の問題をクリアーすれば
いいものが日本映画から出てくる可能性は十分にあると思われます。
チャン・イーモウやアッバス・キアロスタミのように
自国の映画文化から一歩も出ずに
良質な作品を作っている人がアジアにはたくさんいます。
彼らと北野 武は映画のある国では同等に扱われているのです。
河瀬直美はまたまた賞をもらいました。
問題は日本人自らがそのことを理解していないという点ではないでしょうか?
日本は一番、世界中の映画が見られる国だと言われています。
それらと比較して考えてみましょう。
若い監督で将来性のある人は出てきています。
あと十年見てみましょう。
可能性はあります。
興行収入が天井状態の映画が素晴らしいわけではありません。
ペイできないのは
システムの問題もあるでしょうが
私達が「日本映画はつまらない」と思いすぎているという点でしょう。
国際評価より問題は国内評価です。
まず、「日本アカデミー賞」なるものを廃止しましょう。